今月の主題 アルコール性障害のトピックス
治療の問題点
アルコール性肝障害
上野 幸久
1
1三宿病院
pp.1386-1387
発行日 1976年10月10日
Published Date 1976/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206782
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Lieber一派の実験的ならびに臨床的研究によって,アルコールの肝細胞障害作用が確認され,エタノールそのものがアルコール性肝障害の主要因子であり,Hartroftらのいう栄養障害は二次的因子に過ぎないという見解が現在では支配的のようである.アルコールの多飲後,黄疸の出現,GOTをはじめとする肝機能検査の著明な悪化など,肝障害の徴候の発現ないし増悪がしばしばみられることも,アルコールの直接的肝障害作用を裏づけている.
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