講座 図解病態のしくみ 内分泌代謝疾患・16
痛風
西岡 久寿樹
1
1東京女子医科大学付属リウマチ・痛風センター
pp.1486-1490
発行日 1987年8月10日
Published Date 1987/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221067
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代謝性疾患として痛風を考えるときには,その基礎病態である高尿酸血症およびプリン代謝異常としての発症機序を明確に把握しなければならない.とくにプリン代謝異常に伴う疾患は単に痛風のみならず,糖尿病,先天性免疫不全症(SCID),代謝性筋疾患,自閉症などと密接な関連を有していることが明らかになっている.本稿ではこういった最近の本症の病態病因の研究の進展も含めて,プリン代謝異常の機序について解説を加えてみたい.まず,痛風の病態について,(1)尿酸塩結晶に起因する結晶誘起性関節炎および腎髄質機能障害という臨床症状,他,(2)痛風の基礎疾患となっている高尿酸血症の病態とその成因であるプリン代謝異常の2つの視点から述べる.
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