今月の主題 Common Diseases リアルタイムの診断・治療手順
内分泌・代謝疾患
痛風,偽痛風
鎌谷 直之
1
1東京女子医科大学膠原病リウマチ痛風センター
pp.688-689
発行日 1992年4月10日
Published Date 1992/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901470
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A.痛風
●初診時にまず何をすべきか?
痛風は急性の関節炎を主症状とする疾患である.初診時に患者が関節炎発作中であれば,まずその疼痛と不安から解放することが大切である.発作に対する第1選択の治療法は,経口的な非ステロイド抗炎症剤の投与である.たとえば,ジクロフェナクナトリウム(ボルタレン®)1回25mg,1日3回食後,あるいはインドメタシン(インテバンSP®)1回25mg,1日3回食後などが処方される.感染性関節炎が否定できれば,ステロイド剤の点滴も有効である.
発作の関節に関節液の貯留がある場合は関節穿刺を行い,偏光顕微鏡による結晶の検索を行うことが望ましい.ただし,発作の臨床像などから痛風の診断がすでに確定的な場合は,関節穿刺は必須ではない.
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