今月の主題 水電解質と酸塩基平衡
臨床の話題
ビタミンD過剰症
森田 陸司
1
1川崎医科大学医学部・核医学
pp.884-885
発行日 1986年5月10日
Published Date 1986/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220375
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ビタミンDの過剰は腸管からのカルシウム(Ca)吸収の亢進と骨よりのCa放出を促し,その結果,血中Caを上昇せしめるが,その増加が腎よりのCa排泄閾値を越えると,高Ca血症となる(図).
これはビタミンDの大量投与,つまり骨軟化症や副甲状腺機能低下症の治療に,ビタミンD剤が過剰に投与された場合にみられ,ビタミンD中毒症(vitamin D intoxication)とよばれる.
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