今月の主題 内分泌疾患の新たな展開
トピックス
新しい神経ペプチドとその作用
加藤 譲
1
1京都大学医学部・第2内科
pp.460-461
発行日 1985年3月10日
Published Date 1985/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219672
- 有料閲覧
- 文献概要
生体の内部環境を調節する神経系と内分泌系は従来異なった系と考えられてきたが,最近の神経化学の急速な進展に伴って2つの系の間に多くの類似性や相互作用の存在することが明らかにされた1).神経伝達には従来より広く知られているアミンやアミノ酸の他に,多くの神経ペプチドneuropeptideの関与することが判明した.1つの神経線維の中にペプチドとアミンの共存する場合も少なくない.ホルモンと考えられていたペプチドが神経伝達や調節に関与する可能性も示唆されている.これらの知見の多くはまだ基礎研究の域にとどまっているが,本稿では内分泌疾患との関係が明らかにされた2,3の神経ペプチドについて述べてみたい.
Copyright © 1985, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.