今月の主題 内分泌疾患の新たな展開
座談会
内分泌疾患診療の実際
森 徹
1
,
對馬 敏夫
2
,
小原 孝男
3
,
小出 義信
4
1京都大学医学部・第2内科
2東京女子医科大学・内分泌内科
3東京女子医科大学・内分泌外科
4筑波大学臨床医学系・内科
pp.463-477
発行日 1985年3月10日
Published Date 1985/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219673
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小出 私たちが若いレジデントの先生方と話しますと,内分泌疾患はわかりにくいという意見がかなり多いんです.ところが私たちからみると,内分泌疾患ほど診断が定量化され,治療法にしても確立されている疾患は他にないように思えます.
このような認識の差の原因となるものを考えてみますと,内分泌疾患が比較的まれであるということと,内分泌疾患に伴って起こる症状には典型的なものがないということがあると思います.たとえば腹が痛ければ消化器疾患,胸が苦しければ循環器,あるいは呼吸器疾患ということになるわけですが,内分泌疾患では内分泌疾患そのものを示唆する所見が乏しいということが大きな問題ではないかと思います.
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