今月の主題 胃・十二指腸潰瘍—その基礎と臨床のすべて
胃・十二指腸潰瘍の発生
環境要因
川上 澄
1,2
,
石岡 昭
1
Kiyoshi Kawakami
1,2
,
Akira Ishioka
1
1弘前大学医学部・第1内科
2弘前大学教育学部看護学科(内科)
pp.2684-2687
発行日 1983年12月10日
Published Date 1983/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218798
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胃・十二指腸潰瘍はその発生や経過の増悪に,心理・社会的因子あるいは性格的因子が関与している症例が多く,消化器系の心身症(psychosomatic disease;PSD)として重要視される1).
すなわち,胃・十二指腸潰瘍は終極的には胃粘膜に対する塩酸,ペプシンなどの攻撃因子と,粘液の分泌量,胃壁の血流量などの防御因子との間にアンバランスが生じたときに発生すると考えられるが,そのようなアンバランスが生じるまでの過程や条件として,心理・社会的因子あるいは性格的因子が重要視される症例が多いということである.
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