臨時増刊特集 問題となるケースの治療のポイント
VI.肝・胆道・膵疾患
薬物療法のポイント
116.肝硬変症例の肝性昏睡
西野 義昭
1
,
河田 肇
1
Yoshiaki Nishino
1
,
Hajime Kawata
1
1大阪労災病院・内科
pp.2348-2349
発行日 1983年12月1日
Published Date 1983/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218657
- 有料閲覧
- 文献概要
症例
61歳男性.HB抗原(-),飲酒歴(-).昭和52年,慢性肝炎で約8カ月間某院に入院歴あり,昭和55年9月,腹水貯留を来たし当院に入院.アルブミン製剤,利尿剤の併用で腹水は消失,腹腔鏡下肝生検で乙型肝硬変と診断,約4カ月の経過で軽快退院し,以後外来通院.昭和56年2月下旬よりflapping tremor,disorientationが認められるようになり,ラクツロース,プロモクリプチンなどの投与を開始.flapping tremor,disorientation,insomnia,slurred speech,などの症状は消長を繰り返したが,会社(自営)にも出勤できていた.同年11月下旬よりdisorientation増強,11月30日よりdeliriumの状態となり再入院した.
Copyright © 1983, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.