臨時増刊特集 問題となるケースの治療のポイント
VI.肝・胆道・膵疾患
薬物療法のポイント
117.経口胆石溶解剤の適応といつまで続けるべきか
大菅 俊明
1
,
三田村 圭二
1
,
井廻 道夫
1
,
松崎 靖司
1
,
正田 純一
1
Toshiaki Osuga
1
1筑波大学臨床医学系・内科
pp.2350-2351
発行日 1983年12月1日
Published Date 1983/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218658
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症例
55歳,女性.主婦.52kg,154cm,出産1回,糖尿病,肝疾患なし.昭和54年5月第1回右季肋部疝痛発作.救急車にて入院.胆嚢胆石と診断された.その後,症状はなかったが,溶解療法を希望して来院.経静脈胆道造影でよく造影される胆嚢内に,直径約6mmのX線透過性胆石を4個認めた.胆嚢収縮は良好.ursodeoxycholic acid(ursosan®)600mg,分3食後.1年2カ月後,胆嚢造影で胆石は消失.超音波エコーでも消失確認.経過中無症状.肝機能異常や血清コレステロール上昇を認めなかった.
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