誌上シンポジウム 医学教育を考える—より優れた臨床医の教育のために
卒業して感じる卒前教育の問題点
釣巻 穣
1
Yutaka Tsurimaki
1
1自治医科大学・眼科学教室
pp.320-323
発行日 1983年2月10日
Published Date 1983/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218162
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昭和40年代,医科大学や医学部の新設ラッシュの中,これらの医科大学や医学部では,既存の組織に見られた2年間の医進課程や講座制などを廃止し,6年間の一貫教育や系統臓器別の講義体系,さらに臨床教育に重点をおくなどの多くの新しい試みがなされた.
私も,このような医科大学の1つである自治医科大学に,昭和47年第1期生として入学した.そして,昭和53年卒業後,福島県立会津総合病院にて2年間の卒後初期研修を受けた.この研修は,内科に重点を置きながらも,外科,産科,小児科をはじめ,整形外科,皮膚科などをローテートするものであった.その後2年間,常勤医師2〜3名の小病院に内科系医師として勤務,昭和57年4月より現在の所属にて新たな研修を行っている.このように都会からいわゆる田舎までいろいろな場所で医療の現場に従事してきた経験から,卒前教育について考えてみたい.
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