今月の主題 心筋梗塞のハイライト
治療
機械的合併症に対する治療
伴 敏彦
1
,
曽根田 純一
1
Toshihiko Ban
1
,
Jun-ichi Soneda
1
1小倉記念病院・心臓血管外科
pp.56-57
発行日 1983年1月10日
Published Date 1983/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218110
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急性心筋梗塞の機械的合併症としては,①心破裂,②心室中隔穿孔,③僧帽弁逆流が挙げられる.これらは,心筋梗塞による不安定な血行動態の上に,さらに急激な負担が心臓へかかることから,きわめて重篤であり外科治療の絶対的適応となる.ごく稀には内科治療により慢性期までに手術をもちこすことのできる症例もあり,その成績は良好である.しかし急性期に手術を行うことが唯一の救命手段となる場合が大部分で,その成績も良好とはいえない.換言すれば,急性期での手術成績の向上が心臓外科領域での解決されるべき課題の1つであるといえる.本稿では筆者らの経験を含めつつ本症の治療について解説する.
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