Japanese
English
特集 腹部緊急疾患におけるDo's & Don'ts
機械的腸管閉塞
Do's and don'ts of surgical treatment in ileus
代田 明朗
1
,
三樹 勝
1
,
大川 共一
1
,
恩田 昌彦
1
,
吉岡 正智
1
,
吉安 正行
1
Akiro SHIROTA
1
1日本医科大学第1外科
pp.483-487
発行日 1974年4月20日
Published Date 1974/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206015
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに—イレウス治療の原則—
ここでいうイレウスは専ら機械的腸管閉塞にかぎることにするが,その治療の原則は昔も今も全く変らない.つまり一刻も早く診断し,一刻も早くその原因である腸管の閉塞を取り除くことにつきる.しかしながら,診断の方法,あるいは手術手技そのものをみると,ここ十数年の間に格段の進歩があつたとは思われない.にもかかわらずその手術成績は著しく向上している.斉藤1)の全国統計によると1935年代では28.6%,1945〜1954年では21.5%,1955〜1957年では12.4%,1961年には11.9%とその死亡率の変遷がみられ,最近の諸家の報告をみると,四方2)(1947〜1966)12.3%,西島3)(1954〜1968)11.8%,矢野4)(1961〜1970)8.3%,斉藤1)(1962〜1965)7.0%である.教室の最近6年間(1968〜1973)の成績では,219例中9例が死亡し,死亡率は4.1%である(第1表).
Copyright © 1974, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.