Japanese
English
Bedside Teaching
ACバイパス術の手術適応
Indication of aorto-coronary bypass surgery
伴 敏彦
1
,
曽根田 純一
1
Toshihiko Ban
1
,
Junichi Soneda
1
1小倉記念病院心臓血管外科
1Department of Cardiovascular Surgery, Kokura Memorial Hospital
pp.781-788
発行日 1982年8月15日
Published Date 1982/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404204056
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大動脈—冠動脈バイパス手術(aorto-coronary by—pass以下ACバイパス術と略す)は,虚血性心疾患に対する有力な治療法として,1970年代初め,欧米において爆発的に晋及した。本邦においては,当初,本邦人の冠動脈硬化は欧米人と異り,ACバイパス術の適応となるものは少いのではないかともいわれていた。しかし,良質な撰択的冠動脈造影法の普及とともに,本邦においても,ACバイパス術の適応となる症例は,決して少くないことが明らかとなった。麻田の報告によれば,54年2月から55年8月の1年半で,1,046例のACバイパス術が行われ,これは,全心臓手術の1割を占めている。われわれの施設でも,年間約200例余の体外循環症例の1/3がACバイパス術であり,今後一層,心臓外科の大きな部分を占めるものと考えられる。
本稿では,症例を示しつつ具体的に,ACバイパス術の適応について述べることとする。
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