今月の主題 心エコー法の現況
臨床診断
心筋症―うっ血型
琴浦 肇
1
,
渡部 良次
1
Hajime KOTOURA
1
,
Ryoji WATANABE
1
1和歌山赤十字病院・第1内科
pp.1354-1357
発行日 1981年8月10日
Published Date 1981/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217281
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心筋症は原因不明の心筋疾患であって,肥大型とうっ血型に分類される1).厚生省特定疾患特発性心筋症調査研究班(班長 河合忠一教授)の診断の手引によると,うっ血型心筋症の基本病態は心筋収縮不全であるとする.本症では拡張末期,収縮末期ともに左室腔が拡大しており,心室壁の収縮運動が低下し拡張末期圧が上昇する.僧帽弁閉鎖不全を合併することもある.診断の手引の中にも,心エコー図および左室造影の所見として左室腔の拡大と駆出率の低下があげられている.
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