今月の主題 腹部エコー法の現況—癌診断を中心に
超音波の新しい応用
超音波誘導を用いた穿刺造影法—PTC・PTBD・PTP・膵管造影
万代 恭嗣
1
,
渡辺 五朗
1
,
伊藤 徹
1
,
二川 俊二
1
,
牛山 孝樹
1
,
和田 達雄
1
,
幕内 雅敏
2
Yasutsugu BANDAI
1
,
Goro WATANABE
1
,
Toru ITOH
1
,
Shunji FUTAGAWA
1
,
Takaki USHIYAMA
1
,
Tatsuo WADA
1
,
Masatoshi MAKUUCHI
2
1東京大学医学部・第2外科
2国立がんセンター・外科
pp.1188-1189
発行日 1981年7月10日
Published Date 1981/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217249
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- 文献概要
欧米においては,1972年のGoldbergら,Holmらの穿刺用探触子の開発以来,fine needle biopsyが盛んであるが,超音波誘導を用いた管状構造の穿刺術は,本邦における肝内胆管の穿刺が最初である(横井1974,幕内1976).その後,実時間表示装置の普及とともに,同装置を用いた穿刺が行われるようになり,穿刺技術は長足の進歩をとげた.
実時間表示装置には,超音波ビームが平行にでるリニア式と,扇形にでるセクタ式があり,両方式ともに穿刺用探触子が開発されている(図1).それぞれ一長一短があるが,現存の装置では,セクタ式がすぐれている.いずれにせよ,実時間表示装置を用いた穿刺では,まさに針が進んでいく状態と,目標臓器が同時に観察されるので,選択的穿刺が安全確実に行える点に特徴がある.
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