Japanese
English
PTCD—私たちの工夫
超音波誘導胆道ドレナージ法—PTCDの安全対策として
Ultrasonically guided percutaneous transhepatic biliary drainage (UGPTBD): safer and easier method
万代 恭嗣
1
,
伊藤 徹
1
,
渡辺 五朗
1
,
神谷 喜八郎
1
,
別府 倫兄
1
,
二川 俊二
1
,
牛山 孝樹
1
,
和田 達雄
1
,
幕内 雅敏
2
Yasutsugu BANDAI
1
1東京大学医学部第2外科
2国立がんセンター外科
pp.1415-1418
発行日 1980年10月20日
Published Date 1980/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207529
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はじめに
経皮経肝胆道造影およびドレナージ(PTCD)は,閉塞性黄疸患者の術前減黄手段のひとつとして広く行なわれ,安全な手術の施行に役立つている.PTCD発展の過程では,X線テレビの採用や,PTCを細い針で行なうなどの工夫がみられ,さらに高田ら1)の影像下直達法の考案により,現在では,高いPTCD成功率が得られている.しかし影像下直達法をもつてしても,目標胆管までの距離の測定や,針先が胆管に到達したかどうかの判定は困難で,初心者にとつては,必ずしも容易な方法ではない.これらの欠点を補なうのが,超音波の導入である.われわれは,1977年に超音波誘導によるPTC(超音波PTC)を行なつて以来,超音波を用いた胆管穿刺の確実性・容易性や選択的穿刺の有用性を発表してきた2,3).超音波誘導による経皮経肝胆道ドレナージ(超音波PTBD)は,この手技を発展させたもので,誰にでも,たやすく安全に胆道ドレナージが可能となつた.そこで,本稿では,胆道ドレナージ法として理想に近い超音波PTBDの方法・利点・問題点につき述べ,従来の方法では得にくかつた,いくつかの安全対策が,超音波を用いることにより解決されたことを示したい.
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