今月の主題 膵と胆道疾患
新しい診断法
アミラーゼアイソザイム測定とその意義
菅野 剛史
1
Takashi KANNO
1
1浜松医科大学・検査部
pp.1370-1371
発行日 1980年9月10日
Published Date 1980/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216671
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血清および尿中でのアミラーゼ活性の上昇は,古くから膵炎の診断に重視されてきた.
しかし,アミラーゼのアイソザイムの分画が支持体電気泳動によって容易に行われるようになると1,2),いわゆる高アミラーゼ血症の中で唾液腺由来と電気易動度を同じとする高アミラーゼ血症がかなりの頻度で存在することが知られてきた3).膵疾患の診断上はこのような原因不明のS位アミラーゼ上昇,マクロアミラーゼ血症,腫瘍産生高アミラーゼ血症等を除外する必要があるので,高アミラーゼ血症をきたす病態について述べ,さらに膵疾患診断上の要点をまとめることとする.
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