今月の主題 急性期脳卒中の臨床
診断法
アミラーゼ・アイソザイム
大槻 眞
1
1神戸大・第2内科
pp.184-186
発行日 1978年2月10日
Published Date 1978/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207733
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はじめに
急性膵炎時に血清・尿中アミラーゼ活性が上昇することが報告されて以来,血清総アミラーゼ活性測定が膵疾患診断の有力な手段として用いられてきたが,アミラーゼ活性の変動は膵疾患に特異的なものではないことが知られるようになり,カラムクロマトグラフィーや電気泳動法を用いてアミラーゼをアイソザイムに分離し,個々のアイソザイムの起源臓器が検索され,疾患特異性のある変化を明らかにしようと種々の検討が行われてきた.
一般臨床検査として行うには方法の簡便性,迅速性,分離度の優秀性と信頼性が問題となるが,これらを満足する方法として筆者らは,ポリアクリルアミドゲルを支持体とした薄層電気泳動法によるアミラーゼ・アイソザイムの解析を行ってきた1).ここでは,膵疾患診断におけるアミラーゼ・アイソザイムの有用性について,現在までの検討をまとめてみた.
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