今月の主題 最近の腎疾患の基礎と臨床
特異な腎疾患
痛風腎
加賀美 年秀
1,2
Toshihide KAGAMI
1,2
1東京大学医学部・物療内科
2山梨県立中央病院・内科
pp.550-552
発行日 1980年4月10日
Published Date 1980/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216486
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はじめに
痛風腎(gouty kidney)なる病名は,狭義には,病理組織学的に,髄質間質内に原発性痛風に特異的な尿酸塩(monosodium urate monohydrate)の沈着と,その周囲の異物細胞の存在,すなわち,痛風結節(tophus)を認めた場合に限定して用いられるが,限局性,散在性で,かつ髄質を主とする上記病変を,臨床的に証明することはきわめて困難であるので,現在では痛風患者において,臨床的に,尿所見,腎機能検査所見になんらかの異常を認めた場合には,これを痛風腎と呼ぶことが慣例化している.
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