今月の主題 内科エマージェンシー
疾患からみた内科エマージェンシー
内分泌・代謝疾患
痛風発作
加賀美 年秀
1
1山梨県立中央病院
pp.1249
発行日 1989年7月10日
Published Date 1989/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222591
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●痛風性関節炎発作(痛風発作)の特徴
痛風発作は20歳以降,とくに中年以後の男性の,主として,片側栂趾関節に,早朝もしくは夜半,突如として発症し,24時間以内にピークに達する,発赤,腫脹,熱感を伴った激烈な疼痛発作を特徴とする.約2/3は揖趾に初発し,足関節,足背部,膝関節がこれに次ぐが,手・指・肘関節に初発することもある.また,初期は1つの関節が侵されるが,罹病期間の長い症例においては複数の関節が侵されることがある.20〜30:1と圧倒的に男性に多く,女性の多くは閉経後に発症する.
発作の誘因となるものは大酒,肉類の食べ過ぎ,過労(とくに,窮屈な靴をはいての歩きすぎ),ストレス,降圧利尿剤による血清尿酸値の上昇,尿酸降下剤による急激な血清尿酸値の下降などがあげられる.
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