今月の主題 肺の炎症性疾患—最近の動向
反応性肺炎
尿毒症性肺炎
光永 慶吉
1
,
橋本 憲一
2
Keikichi MITSUNAGA
1
,
Ken-ichi HASHIMOTO
2
1九段坂病院・内科
2東京医科歯科大学・第1内科
pp.366-367
発行日 1980年3月10日
Published Date 1980/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216442
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診断基準
尿毒症性肺炎は重症腎疾患の末期,尿毒症状態において肺に現れる中心性亜急性肺水腫を主体とした病態である.
本症の特異性に関しては現在なお論議があり,単なる左心不全やoverhydrationによる肺水腫に過ぎないとする論もある.しかし,臨床上また解剖時に左心不全やoverhydrationの所見に乏しい例にも本症が存在し,また後述するごとき血管透過性亢進に基づく病理学的所見,特徴ある胸部X線像や人工透析療法による急速な消腿などは本症の独立性を示唆するものと思われる.
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