皮膚病変と内科疾患
1)浮腫および/または硬結,2)膿瘍を主徴とする皮膚病変と内科疾患
三浦 修
1
1杏林大皮膚科
pp.1140-1141
発行日 1976年8月10日
Published Date 1976/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206708
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浮腫は慢性に経過する間にしばしば硬結を併発し,あるいは当初から硬結を伴うこともある.硬結はまた最初から硬結としてあらわれて,これに終始することもある.ここにはこれら両病変をば一括して記することとした.
浮腫も硬結も,硬さはこれを形成する因子によって異なる.浮腫は疾患の性質によってほぼその硬さが一定しているのに対し,硬結は時間の経過とともにその硬さが変動することも稀ではない.浮腫,硬結ともに,その広さに従って限局性とびまん性に分けられる.ここにいうびまん性とは一体部のほとんど全体を占める意味であって,汎発性とは限らない.また発斑は限局性浮腫に属するものの,境界明確な台状隆起をなし,その上一過性という特異性を有する.発斑を主徴とする蕁麻疹についてはすでに記した故,ここには触れない.
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