Japanese
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今月の主題 腎不全の病態と治療
臓器面からみた臨床像
尿毒症性末梢神経障害
Uremic peripheral neuropathy
北岡 建樹
1
1東医歯大第2内科
pp.478-479
発行日 1976年4月10日
Published Date 1976/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206506
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尿毒症性末梢神経障害は,末期腎不全の経過中に認められる全身的な一症候である.これは19世紀末より臨床的に認識されていたようであるが,1961年にMarin,Hegstromらにより詳細な報告がなされて以後,透析療法および腎移植法の進歩に伴って,にわかに注目されるようになった.この神経障害の有無が透析療法開始の適応基準として,透析量適正化の指標として,さらには尿毒症性物質探索の糸口として論議されるようになり,この病態の解明は急速に進歩した.とくに慢性透析患者においては,骨代謝障害とならんでこの神経障害は治癒しにくい合併症とされ,患者の社会復帰の面からもその対策が望まれる.
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