シンチグラムのよみ方・6
腎臓
鳥塚 莞爾
1
,
浜本 研
1
,
森田 陸司
1
1京大中央放射線部
pp.1289-1295
発行日 1969年11月10日
Published Date 1969/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402202879
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腎シンチグラム作成にはレノグラム作成に用いられる131I-hippuranおよび131I-diodrastが用いられたが,これら薬剤はすみやかに尿中に排泄されるために,腎実質を十分に描写させることは困難で,腎シンチグラム作成の放射性医薬品としては不適当であった.1956年にBorghgraefらにより動物実験で203Hg-neohydrinが腎尿細管に集まることが明らかにされ,1960年McAfee, Wagnerらにより203Hg-neohydrinを用いて,ヒトの腎シンチグラムが作成された.また最近,scinticameraの出現により腎シンチグラム作成に不適当とされた131I-hippuranを用い,30秒-1分間の曝射による連続撮影で,腎の形態および機能を同時に知ることが可能になった.
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