シンチグラムのよみ方・1
甲状腺
鳥塚 莞爾
1
,
稲田 満夫
2
,
浜本 研
1
,
森田 陸司
1
1京大中央放射線部
2天理病院内分泌内科
pp.450-456
発行日 1969年4月10日
Published Date 1969/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402202633
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近年,放射性同位元素(RI)の臨床医学における利用はめざましいものがあり,なかでも臓器スキャニングは臓器の形,大きさ,位置異常および臓器内のRI分布状態を視覚的に得られ,現在各種臓器に応用されて日常検査法の1つとなるにいたっている.臓器スキャニングに用いられるscintiscannerは日本の数社がすでに安定した製品を販売しており,また最近は短寿命の放射性医薬品が開発され,さらにseintillation cameraが本邦でも昭和42年末より使用されるようになって短時間に臓器像が得られ,また目的臓器における経時的な循環動態の連続撮影が可能になっている.
京大病院では放射性同位元素を用いての臨床検査は中央化され,中央放射性同位元素診療部で臨床各科の医師の協力を得て実施されているが,今回から数回にわたり,現在臨床に広く実施されている甲状腺,脳腫瘍,心臓および肺臓,肝臓,膵臓,脾臓および腎臓などのシンチグラムについて,筆者らの診療部の成績を中心に,その読影法および診断的価値を述べることにする.
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