特集 骨粗鬆症の予防戦略
骨粗鬆症の検診方法—超音波法
田崎 正善
1
,
岡本 不二子
1
,
中江 初恵
,
山本 逸雄
2
,
奥井 貴子
1
,
大庭 真佐子
1
,
平井 和夫
1
,
森田 陸司
2
1大津保健所
2滋賀医科大学
pp.398-401
発行日 1994年6月15日
Published Date 1994/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901050
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◆はじめに
寝たきりの原因疾患として脳卒中に次いで多い骨折は,その多くが骨粗鬆症を背景として発生すると考えられている.高齢化の進展に伴い,骨粗鬆症はますます増加することが予測され,今後の主要な保健医療課題である「寝たきり予防対策」の中における骨粗鬆症対策の比重は今後さらに高まってくるものと考えられる.現在,全国的に取り組みがなされている「寝たきりゼロ作戦」の推進を図るうえにおいても,骨粗鬆症の予防や早期発見・早期対応を目指した施策の推進が望まれているところである.
骨粗鬆症対策としては,本疾患の予防のための健康教育,食事・運動指導の推進,疾患の早期発見・早期治療体制の整備等が考えられるが,なかでも,その中核となるのは他の成人病対策と同様,疾患の早期発見を目的とした検診の実施であると思われる.
滋賀県においては,「寝たきり老人ゼロ作戦」のなかにおいて骨粗鬆症対策を主要な柱の一つと位置づけ,その推進を図ることとしている.具体的には,骨粗鬆症の早期発見と予防に向けての健康教育,栄養指導等の骨折防止対策を積極的に推進するとともに,骨密度測定検診体制の整備に努めることとしている.
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