話題
痛感されたCCUの必要性—第10回老年医学会総会から
土肥 豊
1,2
1七沢病院
2昭和大
pp.1119
発行日 1968年9月10日
Published Date 1968/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402202379
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会長講演と3題の特別講演
まず会長講演では,脱コレステロール剤として蛋白同化ステロイドを長期投与する場合,BSP,SGOT上昇などの副作用を避けるため,利胆剤の併用が考慮される点につき述べられた.
吉川教授は加齢の機序に関する新しい学説すなわち遊離基説,自己免疫説に言及され,脳老化の指標であるlipofuscin生成が前者で,老人斑などは後者で説明しうるといわれ,また今後の課題として老人の健康管理の普及,安全な検査法の開発およびCCU(後述)などの救急処置の普及を強調された.勝木教授は薬物療法に関して,老人では薬効以前に強い副作用がときとしてみられること(ジギタリスなど),異常な薬効の増強(眠剤・精神安定剤・降圧剤・麻薬・内用糖尿病治療剤)または低下について注意をうながされ,山田教授は老年者での甲状腺・膵・副腎などの内分泌機能の低下および肝グリコーゲン生成のさいのインシュリン感受性の低下について講演された(以上特別講演).
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