治療のポイント
病人の入浴
横山 巌
1
1東大・物療内科
pp.364-365
発行日 1967年3月10日
Published Date 1967/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402201696
- 有料閲覧
- 文献概要
入浴が皮膚の清潔をたもち,また疲労の回復を促すことから,健康な生活にとつて欠くことのできないものであることはいうまでもない。
さらに入浴は皮膚の清潔以外に1)末梢の血液循環をさかんにして,各種の器官の機能を亢進させる。2)皮膚,筋肉,関節などに起因する疼痛に対して鎮痛作用を発揮する。3)筋緊張を低下させて,拘縮やけいれんを緩解する。4)精神的な疲れや緊張をのぞく。5)代謝産物,病的分泌物の吸収を促進せしめるなどの効果をもたらすので,慢性疾患あるいは回復期の患者の治療上に積極的な意義があるわけである。
Copyright © 1967, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.