治療のポイント
マニトールの適応と危険
和田 孝雄
1
1慶大・内科
pp.366-367
発行日 1967年3月10日
Published Date 1967/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402201697
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マニトールは長いあいだ腎糸球体沪過量と細胞外液量を測定するのに用いられていた。ところが最近その滲透圧利尿効果に注目がおかれ,外科系内科系を問わず広く用いられるようになつてきた。しかしその使用がどのくらい適確に行なわれているかということになると疑問がある。マニトールの使用が誤られる理由にはいくつかあるが,その第一は滲透圧利尿という意味がよく理解されていないことであろう。これを単なる利尿剤の一つとして(サイアザイド,水銀利尿剤などのごとく)考えたのでは,マニトールをうまく利用して効果をあげることはできないし,危険をまねくこともある。そこで第一にマニトールの作用を説明し,つぎに実際面にふれてみよう。
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