特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集
内分泌学的検査
そのほかのホルモン
ANP(心房性ナトリウム利尿ペプチド),BNP(NT-proBNP,脳性ナトリウム利尿ペプチド)
石井 潤一
1
1藤田保健衛生大学医学部臨床検査科
pp.369-371
発行日 2010年10月30日
Published Date 2010/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104796
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異常値の出るメカニズムと臨床的意義
心房性ナトリウム利尿ペプチド(atrial natriuretic peptide:ANP)と脳性ナトリウム利尿ペプチド(brain natriuretic peptide:BNP)は心臓から分泌されるホルモンである.グアニル酸シクラーゼ活性を有する機能的受容体(NPR-A受容体)に結合し,ナトリウム利尿作用,血管拡張作用,レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系抑性作用や交感神経系抑制作用などの生理作用を発揮する
N末端プロBNP(NT-proBNP)は76個のアミノ酸より構成されるペプチドである.プロBNPは心筋内で蛋白分解酵素corinによって,生理作用のあるBNPと生理作用のないNT-proBNPに分裂し,1:1の等モル比で血中に逸脱する.
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