特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第7集
内分泌学的検査
その他のホルモン
レニン
内田 健三
1
1金沢医科大学内分泌代謝制御学
pp.351-353
発行日 2005年11月30日
Published Date 2005/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402101828
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異常値の出るメカニズムと臨床的意義
血中のレニンは直接測定できないので,試験管内で血漿中のレニンとレニン基質を反応させ,単位時間内に生成されたアンジオテンシンⅠをラジオイムノアッセイ(RIA)により測定し,血漿レニン活性として表している.血中レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系はフィードバック機構を形成し,生体での血圧,体液の恒常性を維持している(図1).したがって,レニン分泌に異常が起これば,アルドステロン分泌,血圧,Na-K代謝,体液の異常をきたし,逆に血圧,Na-K代謝,体液の異常はレニンおよびアルドステロン分泌に影響を与える.したがって,血漿レニン活性はアルドステロンと同時に測定する場合が多い(図1,表1).近年,心・血管系組織中にもレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系が存在し,病態生理学的意義について報告されているが,臨床的な測定は行われていない.
臨床上の重要性と選択
原発性アルドステロン症の診断
腎血管性高血圧の診断
ステロイドホルモン異常による低K血症を伴う高血圧の診断
先天性副腎酵素欠損症の補助診断 Na-体液異常を伴う疾患の診断および病態把握
5つの異なる濃度のサンプルの変動係数4.3~13.9%(再現性)
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