特集 Common Disease インストラクションマニュアル―患者に何をどう説明するか
循環器疾患
肥大型心筋症
李 正明
1
,
増山 理
1
1兵庫医科大学循環器内科
pp.58-60
発行日 2006年11月30日
Published Date 2006/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402101471
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肥大型心筋症は原発性の心室肥大をきす心筋疾患である.無症状で経過する症例も少なくないが,心房細動併発に伴う脳梗塞や拡張相に移行して心不全に陥る症例もある.また,ある種の肥大心では,致死性の不整脈を惹起して突然死することがある.約半数の症例で家族歴があるとされ,遺伝の関与が明らかにされつつある.医師としては,病態を丁寧に説明すると同時に,親族内の突然死を確認しておくことは特に重要である.また遺伝性の疾患であることから,家族歴の聞き取りに際し,患者本人および家族(配偶者)に十分な配慮が必要である.
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