連載 図説 公衆衛生・7
労働衛生の現状と課題
安西 定
1
,
高原 亮治
1
,
川口 毅
2
1厚生省大臣官房統計情報部衛生統計課
2国立公衆衛生院疫学部
pp.455-458
発行日 1977年7月15日
Published Date 1977/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401205408
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労働衛生の目的は,ILO/WHOの合同委員会によって採択されたものが代表的である.すなわち,「労働者の肉体的,精神的,社会的に良好な状態を最高度に増進し,かつそれを保持するにと」とし,さらに労働条件に起因する疾病の予防,健康に不利をもたらす悪条件からの保護,労働者の適性配置などを内容としている.
わが国では昭和22年,「労働基準法」が制定され,近代的な労働衛生制度確立への第一歩がふみ出された.その後,昭和30年には,「けい肺法」が定められ,これは昭和35年「じん肺法」へと発展した.昭和47年には,「労働基準法」のうち,安全,衛生に関する部分が「労働安全衛生法」として単独の法律となり,昭和50年に制定された「作業環境測定法」とともに,労働衛生領域の法的整備が一段とすすめられた.
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