資料
うつと社会経済的地位
村田 千代栄
1
,
近藤 克則
2
1浜松医科大学健康社会医学講座
2日本福祉大学社会福祉学部保健福祉学科
pp.254-257
発行日 2010年3月15日
Published Date 2010/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401101765
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はじめに
うつの症状として,気分の落ち込み,気力・食欲の低下などがあげられるが,うつが長引くと日常生活に支障を来たし,自殺に至る場合すらある1).うつが所得,教育,職業など社会経済的地位の低い層に多いこと(健康格差)は,内外の研究により報告されている1~3).
本稿では,それらの研究を元に,うつにおける健康格差がどの程度あるのか,考えられる原因は何かを見ていく.以下,疾患をさす場合は「うつ病」,スクリーニングテストにより判定された場合を「うつ状態」,症状や疾患を含めた広義の意味では「うつ」を使用する.
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