連載 米国の知的障害者サービスと脱施設化に学ぶ わが国の痴呆性高齢者対策への警鐘・8
米国の知的障害者サービスと研究活動(下)
武田 則昭
1
,
八巻 純
2
,
M. P. Janicki
3
,
T. Heller
2
,
末光 茂
1
,
江草 安彦
1
1川崎医療福祉大学医療福祉学部医療福祉学科
2University of Illinois at Chicago, College of Applied Health Sciences, Department of Disability and Human Development
3University at Albany,Center on Intellectual Disabilities, Albany,New York
pp.390-393
発行日 2003年5月1日
Published Date 2003/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100875
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前号にひき続き本稿では,脱施設化の進む米国で新たに取り組まれている研究活動(大学付属研究機関については前号)の特徴に関して紹介する.
研究活動の充実(つづき)
2. 脱施設化に関する研究
行政当局や裁判所は,隔離・入所型サービスから地域型サービスへの転換を求める知的障害者・家族・その支援者たちに対して,その根拠を明らかにするように求めている.それを受けて米国では,知的障害者の地域生活に関する多くの研究が行われている.1980年から1999年の間,州立施設から地域へ移行した知的障害者を対象として,生活スキルや,適応行動の変化を調べた研究は30以上を数える1).
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