連載 インタビュー・住民VOICE・2
精神障害の体験を語り社会にアピール
辰村 泰治
1
,
増田 一世
1,2
1社団法人「やどかりの里」
2日本健康福祉政策学会
pp.388-389
発行日 2003年5月1日
Published Date 2003/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100874
- 有料閲覧
- 文献概要
増田 辰村泰治さんは1937年,満州生まれです.戦後,お父さんはシベリアに抑留された後,タシケントで死亡し,辰村さんはお母さんと兄弟とともに金沢に引き上げてきました.そしてお母さんも亡くなり,親戚の世話で東京の大学に進学し,前途を期待された青年でした.
しかし,辰村さんによれば,「大都会の魔性に身を持ち崩し」,22歳で統合失調症(精神分裂病)を発症されたのです.精神病院の入退院を繰り返しつつも働いておられましたが,1976年に埼玉県の大宮駅で行き倒れになり,入院したのが大宮市内(現・さいたま市)の民間の総合病院精神科でした.病状はよくなったにもかかわらず,以来22年間の入院生活を送られました.1999年に,さいたま市内で精神障害者の地域生活を支える活動を展開している「やどかりの里」を足がかりにして,退院されました.辰村さんは現在,どのように暮らしておられますか.
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.