海外事情
フィンランド・アメリカにみる,知的障害者の疾病,死因・死亡統計
武田 則昭
1
,
末光 茂
1
,
T. Heller
2
,
M. P. Janicki
3
1川崎医療福祉大学医療福祉学部医療福祉学科
2University of Illinois at Chicago, College of Applied Health Sciences, Department of Disability and Human Development
3University at Albany, Center on Intellectual Dis abilities, Albany, New York
pp.701-704
発行日 2002年9月15日
Published Date 2002/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902820
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筆者は文部科学省の在外研究員として2001年9月1日より2002年2月末まで,障害者の中でも知的障害者については先進的な研究で知られるイリノイ大学シカゴ校(University of Illinois atChicago)の応用健康科学部(College of Applied Science),障害人間発達学科(Department of Disability and Human Development),ニューヨーク市立大学スタテン島基礎研究所(College of Staten Island of the City University of New York, Institute of Basic Research)に留学していた.主たる研究は,知的障害高齢者の健康づくり・骨粗鬆症予防プログラム開発,加齢問題,死因・死亡統計等である.
障害者の死因・死亡統計の研究は,関連の健康問題や疾病対策を進めるうえで重要であるが,本邦においては極めて少なく,とりわけ知的障害者については顕著である.欧米諸外国における知的障害者の死因・死亡統計は1930年代の状況分析に始まり,1950年代から多くの論文が発表されている.なかでもダウン症の短命問題や関連疾患,知的障害者全般での経年的な検討は注目される.
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