看護教育者・研究者が語る実践を拓く看護診断の新たな可能性

　日本看護診断学会30周年を記念する企画として，「看護教育者・研究者が語る実践を拓く看護診断の新たな可能性」をテーマにシンポジウムが開催された．本シンポジウムにおいては，現在の医療や看護，看護学教育の現状を鑑み，看護過程における看護診断プロセスに焦点を当て，教育・臨床および継続教育・研究の立場から3名のシンポジストにご登壇いただいた．

　伊東美佐江先生には看護基礎教育の立場から，看護の機能，看護の独自性，専門性を教示する過程において，健康問題に関連した人間の反応を中核とする看護診断は看護に必要な知識や概念を理解するための重要な要素であることが示され，人間の反応を単にラベル化することではなく，看護の現象を捉えるための判断のプロセスであることが強調された．