境界領域/知っておきたい
ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)が拓くリハビリテーションの新たな可能性
里宇 明元
1
1慶応義塾大学医学部リハビリテーション医学教室
pp.412-416
発行日 2011年5月25日
Published Date 2011/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408101983
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
■はじめに
ブレイン・マシン・インターフェース(Brain Machine Interface:BMI)は,脳機能の一部と機械を融合させ,障害を低減するための技術であり,その臨床応用が実現すれば,障害者やその家族にとって大きな福音となることが期待される.
わが国では,BMI研究の加速を目的に,2008年から5年間の予定で,文部科学省脳科学研究戦略推進プログラム「日本の特長を活かしたBMIの統合的研究開発」(以下,脳プロ)が展開されている7).このプログラムは,独自のBMI要素技術と高度先端医療機能を持つ6拠点を中心に,BMIに関する基礎研究,技術開発,臨床研究を統合的・戦略的に推進することにより,わが国のBMI研究の国際競争力を高め,早期に臨床応用することを目指している(図1).この中で,慶應義塾大学は,緊密な医工連携が日常的に可能であるという稀有な環境を活かし,非侵襲BMIを臨床例で実証する中核を担っている.
Copyright © 2011, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.