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特集 刑務所における作業療法士たちの挑戦
刑務所において社会復帰に向けた支援に取り組む作業療法士の挑戦
Challenges of occupational therapists for social reintegration in prisons
林 稚憲
1
Masanori Hayashi
1
1府中刑務所
pp.1410-1413
発行日 2025年12月15日
Published Date 2025/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091513540590131410
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Key Questions
Q1:刑務所への作業療法士の導入はいつか?
Q2:刑務所内での作業療法士の実践内容は?
Q3:刑務所で働く作業療法士の挑戦とは?
はじめに
2025年(令和7年)6月1日に矯正施設において明治時代以来の大きな変革があった.懲役刑と禁固刑が廃止され,新たに拘禁刑が創設される刑法の改正が行われたのである.この改正により,集団編成の見直し,矯正処遇過程の新設,矯正処遇・社会復帰支援等の充実,受刑者の再犯防止に向け,個々の受刑者の特性に応じた処遇が展開されることになった.
筆者は2020年度(令和2年度)から矯正の世界に入り,現場で拘禁刑創設に向けた変革期を経験した.この変革は,刑務官の他,多職種が協働し,試行錯誤をしながら新たな取り組みを企画・運営し,つくり上げてきた時期といえる.
本稿では,筆者が経験した5年を振り返り,矯正施設内で実践されている取り組みを紹介するとともに筆者の私見を述べさせていただきたい.本稿が矯正における作業療法士の取り組みへの理解の一助になれば幸いである.

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