連載 循環器作業療法〜今,作業療法士がすべきこと〜・第2回
コラム:ICU専従作業療法士がICUを構造化する視点と取り組み
児島 範明
1
1関西電力病院
pp.166-167
発行日 2025年2月15日
Published Date 2025/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091513540590020166
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集中治療の特性
集中治療室(intensive care unit:ICU)で行われている治療は,“外科系および内科系疾患を問わず,呼吸,循環,代謝,消化器,泌尿器などの急性臓器不全に対して,強力かつ集中的な治療とケアを行うことで臓器機能を回復させ,重症患者を救命すること”1)を目的とする.つまり,ICUは重症患者を救命する場であるがために,患者の生と死が隣接しており,生命の危機的状況から離脱(生存退室および死亡退室)する場所となる.
この生命の危機的状況に関与する作業療法士は,対象者が対峙する生命の危機から回復する時期および終末期の両面を意識し,治療的対象として重症患者の健康および幸福を阻害している問題を認識し構造化できるかが重要となる.
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