Japanese
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特集 急性期・ICUでの作業療法
急性期病棟における専従作業療法の実践
Practice of the working full time occupational therapy in acute ward
比護 真奈美
1
,
太田 幸將
1
Manami Higo
1
,
Kosho Ota
1
1亀田総合病院
pp.36-40
発行日 2019年1月15日
Published Date 2019/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201567
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Key Questions
Q1:病棟専従業務が注目される背景とは?
Q2:実際の病棟担当および専従の業務と役割とは?
Q3:急性期病棟における専従作業療法の魅力とは?
はじめに
亀田総合病院(以下,当院)は,急速に高齢化が進む千葉県安房地域で高度急性期医療を展開している.当院はADL維持向上等体制加算1)が新設される以前の2010年(平成22年)より試験的にリハスタッフを病棟へ配置.その後,365日勤務を行い,早期離床とチーム医療推進を掲げて体制を整えてきた経緯がある.世の中の流れとしても,2014年度(平成26年度)の診療報酬改定によりADL維持向上等体制加算が新設され,当院でも一部の病棟で申請した.リハスタッフの病棟配置により,早期離床,ADL維持・向上,新規褥瘡発生の予防,転倒転落事故の低減,入院期間短縮,リハ処方の適正化等が期待される一方,ADL維持向上等体制加算取得には,対象疾患群の割合,褥瘡発生数,ADL低下率,疾患別リハの単位上限,収益計算,医事課連携体制の見直しが必要である.病棟の特色に合わせて申請判断および運用工夫をしているというのが現状である.
本稿では実際の病棟配置スタッフの業務スケジュール,具体的業務内容について事例を交えて述べる.なお,ADL維持向上等体制加算に関係する病棟配置を「病棟専従」,算定にかかわらない病棟配置を「病棟担当」と表現する.
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