Close-up 神経難病における病期ごとの患者・家族支援
終末期—筋萎縮性側索硬化症患者の倫理的課題
寄本 恵輔
1
Keisuke YORIMOTO
1
1国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター病院身体リハビリテーション部
キーワード:
筋萎縮性側索硬化症の終末期
,
ALSの終末期
,
完全閉じ込め状態
,
TLS
,
安楽死問題
,
自殺幇助
,
physician-assisted suicide
,
PAS
,
緩和ケア
Keyword:
筋萎縮性側索硬化症の終末期
,
ALSの終末期
,
完全閉じ込め状態
,
TLS
,
安楽死問題
,
自殺幇助
,
physician-assisted suicide
,
PAS
,
緩和ケア
pp.96-100
発行日 2026年1月15日
Published Date 2026/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091505520600010096
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はじめに
筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis:ALS)は,上位・下位運動ニューロンの進行性変性を基盤とし,四肢・体幹・球筋および呼吸筋の筋力低下を特徴とする神経変性疾患である1).その自然経過は不可逆的であり,進行とともに呼吸不全を呈することから,従来は「呼吸筋麻痺=死」と理解されてきた2).しかし,近年は人工呼吸器や経管栄養技術の発展により,呼吸不全や嚥下障害を越えた長期の療養生活を送る患者が増加している2).このような変化は「終末期」の捉え方をいっそう複雑化させ,理学療法を含む包括的なケアの意義を再考する契機となっている.
本稿では,ALSの終末期における理学療法の位置づけを整理し,人工呼吸器装着後の療養課題,リスク管理,さらには緩和ケアにおける理学療法士の役割について論じる.

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