連載 薬剤と理学療法・第10回
糖尿病治療薬
川田 暁
1
,
船木 麻美
2
Aki KAWATA
1
,
Asami FUNAKI
2
1亀田総合病院薬剤部院内調剤科
2亀田総合病院薬剤部臨床薬剤科
pp.1235-1240
発行日 2025年10月15日
Published Date 2025/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091505520590101235
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糖尿病患者に対する運動療法(リハビリテーション)は,血糖コントロールの改善や合併症予防に不可欠な要素である1).糖尿病を合併する患者のリハビリテーションを安全かつ効果的に行うためには,患者が使用している糖尿病治療薬の作用と副作用を正しく理解し,個々の患者に合わせたリスクマネジメントを行うことが求められる.糖尿病治療薬には経口血糖降下薬,インスリン製剤,グルカゴン様ペプチド1(glucagon-like peptide 1:GLP-1)受容体作動薬など多くの種類があり,それぞれ運動時の血糖変動への影響や副作用の特徴が異なる(表1,2).今回は,糖尿病薬の副作用(特にリハビリテーション中に問題となり得る低血糖,脱水,体重変化,倦怠感,浮腫など)に焦点を当て,ガイドラインなどに基づき解説する.

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