連載 薬剤と理学療法・第12回【最終回】
ポリファーマシー
田中 慎
1
,
船木 麻美
1
Shin TANAKA
1
,
Asami FUNAKI
1
1亀田総合病院薬剤部臨床薬剤科
pp.1475-1480
発行日 2025年12月15日
Published Date 2025/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091505520590121475
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ポリファーマシー(polypharmacy)とは,薬剤数が多い状態として定義されており,海外の研究などでは5種類以上をpolypharmacy,10種類以上をhyperpolypharmacyと定義している.しかし最近では,多剤服用とポリファーマシーを使い分けるようになっている.多剤服用のなかでも害をなすものをポリファーマシーと定義しており,服用する薬剤数が多いことに加えてそれに関連して薬物有害事象のリスク増加,服薬過誤,服薬アドヒアランス低下などの問題につながる状態としている1).
厚生労働省のデータによると,75歳以上で7種類以上の割合が高くなっており2),高齢になるほど,多剤服用している傾向にある.

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