連載 薬剤と理学療法・第8回
降圧薬(β遮断薬を含む)
阿部 誠也
1
,
船木 麻美
2
Seiya ABE
1
,
Asami FUNAKI
2
1亀田総合病院薬剤部院内調剤科
2亀田総合病院薬剤部臨床薬剤科
pp.984-989
発行日 2025年8月15日
Published Date 2025/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091505520590080984
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高血圧治療における薬物療法は,単に血圧の数値を下げることだけにとどまらず,脳卒中や心筋梗塞などの重篤な心血管疾患の予防,さらには患者の生活の質(QOL)を維持・改善することが目的である1).
高血圧は長期にわたり無症状で進行することが多く,気づかないうちに血管や臓器への障害(臓器障害)を引き起こしてしまう.生活習慣改善(食塩制限,運動,減量,禁煙,節酒)だけでは,十分な降圧効果が得られない場合が多く存在する.このような場合に薬物療法は不可欠である.

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