増大号 サッと読めてパッとわかる! 感染症診断メモ。
4章 抗酸菌・放線菌感染症
1.血液培養からNTMが発育し,Mycobacterium abscessusが疑われるとの報告がありました.菌種同定と治療にあたって,どのようなことをすればよいでしょうか?
鎌田 啓佑
1,2
1結核予防会結核研究所抗酸菌部
2北海道大学大学院医学研究院呼吸器内科学教室
キーワード:
迅速発育性抗酸菌
,
Mycobacterium abscessus
,
亜種同定
,
治療薬選択
Keyword:
迅速発育性抗酸菌
,
Mycobacterium abscessus
,
亜種同定
,
治療薬選択
pp.391-395
発行日 2025年4月15日
Published Date 2025/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.048514200690040391
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●Mycobacterium abscessus speciesは3つの亜種(アブセッサス,マシリエンゼ,ボレッティ)が存在するが,特にマクロライド感受性であることが多いマシリエンゼかどうかが重要となる.
●免疫不全に関わる薬剤使用歴,体内人工物の有無を確認し,M. abscessus speciesがどこから入ったのかしっかり評価する.特に外傷,手術など皮膚バリアの破綻に関連する病歴は1年程度までさかのぼって詳しく確認する.何も見つからない場合には抗インターフェロンγ自己抗体陽性の可能性を検討する.
●現在の菌種同定のスタンダードは質量分析であるが,M. abscessus speciesの亜種は質量分析では確定できない.マクロライド感受性以外の亜種間の違いに関してはまだ不明な点が多い.
●抗菌薬治療は重要であるが,抗菌薬以外の治療はより重要である.

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