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ひとと音・音楽

療法として音楽をつかう

ひとと音・音楽
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筆頭著者 山根 寛 (編)

その他の著者等 三宅聖子

青海社

電子版ISBN

電子版発売日 2022年6月6日

ページ数 212

判型 B5

印刷版ISBN 978-4-902249-26-2

印刷版発行年月 2007年6月

DOI https://doi.org/10.57286/9784902249262

書籍・雑誌概要

本書は、療法として音楽を用いるという視点から、ひとと音楽の関係に始まり、音楽を用いる療法の構造、音楽の効用、適応と対象、プログラムの進め方などを示し、具体的な事例を数例紹介するという構成となっている。その根底にあるものは、生きていること、生きようとすることに自然に添う音と音楽のあり様を求めることの深さ、そしてその音や音楽を用いた人との関わりの複雑さから活動としての、療法としての音楽を実際的に解き明かそうという試みである。
 人の日々の営みを生活の自律と適応から援助する作業療法士と、サウンドヒーリングの世界にいる音楽療法士がハーモニーした待望のテキスト。音楽療法を専門とする方々、言語聴覚、作業療法、理学療法などリハビリテーションを専門とされている方々が効果的な音や音楽のある空間づくりに関心を持つ手立てとしてお勧めしたい。

目次

プロローグ-であい

1 療法としての音楽とは
1・1 ひとの生活と音楽
1・2 健康と生活
1・3 音楽と療法
 1・3・1 音楽療法
 1・3・2 音楽健康法
 1・3・3 音楽環境
1・4 療法としての音楽
 1・4・1 音楽療法の定義
 1・4・2 音楽療法の位置づけ
1・5 療法としての分類
 1・5・1 受動的療法
 1・5・2 能動的療法

2 音楽療法の歩み
2・1 その昔
2・2 音楽療法の源流
2・3 欧米における音楽療法
 2・3・1 療法としてのルーツ
 2・3・2 戦争と音楽療法
 2・3・3 専門職の誕生と育成
2・4 日本における音楽療法
 2・4・1 作業療法の一環としての音楽
 2・4・2 音楽療法のはじまり
 2・4・3 音楽療法士の育成
2・5 新たな動きと課題

3 ひとと音楽
3・1 音楽の起源
 3・1・1 情動表現と音楽
 3・1・2 祈りと音楽
 3・1・3 伝え・交わりと音楽
3・2 生活と音楽
 3・2・1 宗教と音楽
 3・2・2 労働と音楽
 3・2・3 芸能としての音楽
 3・2・4 芸術としての音楽
 3・2・5 環境と音楽
3・3 民族・民俗と音楽
3・4 音楽と楽器
 3・4・1 打楽器
 3・4・2 弦楽器
 3・4・3 管楽器
 3・4・4 鍵盤楽器
 3・4・5 その他の楽器
3・5 日本人と音楽
 3・5・1 日本民俗と音楽
 3・5・2 日本の音文化
 3・5・3 日本の芸能
 3・5・4 日本の音楽
 3・5・5 日本の音楽教育
 3・5・6 日本の楽器
 3・5・7 唱歌と童謡

4 音楽をもちいる療法の構造
4・1 療法としての構成要素と構造
 4・1・1 音楽をもちいる療法の構成要素
 4・1・2 療法としての構造
 4・1・3 音楽をもちいる療法の対象関係
4・2 道具-音と伝え
 4・2・1 音
 4・2・2 音楽
 4・2・3 音素材
4・3 活動-ひとと音楽活動
 4・3・1 聴く
 4・3・2 歌う
 4・3・3 奏でる
 4・3・4 創る
 4・3・5 踊る
4・4 環境-時空・場・人
 4・4・1 時空-同時性と超越性
 4・4・2 場と人-音楽の場、音楽を通したかかわり

5 療法としての音楽の効用
5・1 環境面における効用
 5・1・1 心理的効用
 5・1・2 物理的効用
5・2 精神認知機能面における効用
 5・2・1 音・音楽そのものの効用
 5・2・2 音楽活動における表現行為の効用
 5・2・3 音楽活動における身体性の精神面への効用
5・3 感覚運動機能面における効用
5・4 心理社会機能面における効用
5・5 他の療法と何が違うのか

6 音楽をもちいる療法の適用と対象
6・1 療法としての適用と対象
 6・1・1 音楽の特性と適用
 6・1・2 回復状態と音楽の適用
 6・1・3 発達過程と音楽の適用
 6・1・4 療法としての対象
6・2 障害のとらえ方
 6・2・1 生活機能と障害
 6・2・2 3つの障害への対処
6・3 精神障害-こころの病いと音楽
6・4 身体障害-からだの病いと音楽
6・5 発達障害-育ちの障害と音楽
6・6 老年期障害-老いと音楽
6・7 更正対象-踏み外した道と音楽

7 評価とプログラム
7・1 音楽をもちいる療法の手順
7・2 音楽をもちいる療法における評価
 7・2・1 いつ何を評価するのか
 7・2・2 評価の手段とコツ
 7・2・3 対象者の自己評価
7・3 プログラム
 7・3・1 何に気をつけるか
 7・3・2 プログラムの目標の設定
 7・3・3 プログラム立案
 7・3・4 プログラムの例
 7・3・5 プログラムにもちいる音楽
 7・3・6 対象別プログラムの例
 7・3・7 セッションのチェック
7・4 記 録

8 始めてみよう
8・1 音楽療法の位置づけと自己点検
 8・1・1 音楽療法部門の自己点検
 8・1・2 セラピストの自己点検
8・2 音楽の選択
 8・2・1 療法として音楽をもちいる過程
 8・2・2 ライフサイクルと音楽の選択
8・3 いろいろな音楽活動
8・4 場所と設備
 8・4・1 こんな場を
8・5 楽器や用具
 8・5・1 楽器に関して
 8・5・2 歌唱活動に関する備品
 8・5・3 音楽による身体表現活動を補助するもの
 8・5・4 プログラムを補助するもの
8・6 スタッフの構成と役割
8・7 安全への配慮
8・8 他部門・他施設との連携
8・9 さあ、始めましょう

9 神経学的音楽療法
9・1 感覚運動トレーニング
 9・1・1 リズムによる聴覚刺激
 9・1・2 パターン的感覚強化
 9・1・3 治療的楽器演奏
9・2 言葉と音楽-言語トレーニング
9・3 認知トレーニング

事 例
事例について
事例1 神経学的音楽療法
事例2 「おんがく倶楽部」の経験
事例2 作業療法の始まりと音楽
事例3 高齢者デイサービスセンターにおける音楽療法
事例4 高齢者の生活機能訓練に取り入れた音楽療法
事例5 重度知的障害者への試み
事例6 手記「音楽療法を体験して」
事例7 介護予防型高齢者通所施設における音楽療法
事例後記

付 表
1.音楽療法初期評価記録用紙
2.音楽・音楽活動の興味・経験調査
3.音楽活動遂行機能評価表およびチェック表
4.音楽療法個人評価表
5.音楽療法効果判定表およびチェック表
6.音楽療法自己評価表およびチェック表
7.音楽療法プログラム計画表
8.音楽療法個人計画表
9.障害児童:ある日のセッションプログラム
10.精神障害:ある日のセッションプログラム
11.身体障害:ある日のセッションプログラム
12.認知症:ある日のセッションプログラム
13.音楽療法プログラム評価表
14.音楽療法日誌
15.音楽療法部門自己評価表
16.音楽療法のレディネス・ワーク

エピローグ-はじまり
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