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音楽に癒され,音楽で癒す

−音楽療法と精神医学/音楽創造

音楽に癒され,音楽で癒す
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筆頭著者 馬場 存 (著)

東邦音楽大学音楽学部准教授

中外医学社

電子版ISBN

電子版発売日 2018年12月24日

ページ数 172

判型 A5

印刷版ISBN 978-4-498-22906-8

印刷版発行年月 2018年6月

DOI https://doi.org/10.18886/9784498229068

書籍・雑誌概要

精神科医・音楽療法士にしてピアニスト・作曲家.そして音大で音楽療法教育に携わる著者が,精神医学と音楽療
法そして音楽創造について書き下ろす.音楽には人間の心に寄り添い,高みへと引き上げる効果が確かに存在す
る.従前の音楽療法理論・技法を踏まえて,多彩な領域で活動を続ける著者ならではの思想と実践が結実した.類
い稀なる1冊.

目次

第1章 はじめに
 1 音楽との関わり
 2 精神分析との出会い
 3 精神医学の世界へ
 4 そして音楽療法へ
 5 音楽に癒され,音楽で癒す

第2章 精神医学と音楽療法 〜それぞれの歴史の概観〜
 1 精神疾患のみかた
 (1)精神医学の普遍性
 (2)精神疾患の古典的な分類
 (3)精神疾患の分類と音楽療法
 2 近代精神医学の歴史と音楽療法
 (1)精神病概念の成立
 (2)神経症概念の成立
 (3)精神科の音楽療法の流れ

第3章 音楽の作用と神経症圏の音楽療法
 1 音楽の作用
 2 音楽の心身への効果
 3 心への作用とその理論
 (1)気分の転導
 (2)感情の誘発
 (3)発散
 (4)感情の高揚,鎮静,正常化,浄化
 (5)励まし,慰め
 4 精神療法との対比
 (1)表現的精神療法
 (2)支持的精神療法
 (3)洞察的精神療法
 (4)訓練療法
 5 心因と音楽療法
 (1)簡易精神療法
 (2)音楽と無意識
 6 事例
 7 即興のもたらす洞察
 (1)事例の考察
 (2)キース・ジャレットのことばから
 8 Negative capabilityと即興音楽療法
 9 即興の程度と無意識の深さ

第4章 精神病圏(内因性疾患)の音楽療法
 1 はじめに
 2 内因性疾患の音楽療法のエヴィデンス
 3 音楽療法が統合失調症の陰性症状に効果を発揮した例をめぐって
 (1)個人音楽療法の枠組み
 (2)症例
 (3)症例の要約
 (4)音楽療法との関連
 4 音楽体験が統合失調症の病態に与える影響
 (1)音楽体験と精神病理
 (2)音楽体験が統合失調症に影響を及ぼす機序(仮説)
 (3)集団音楽療法における「集団」の意義
 5 精神病圏の音楽療法.その方法論と効果の関係
 6 ある精神科病院における音楽療法の軌跡

第5章 音楽創造体験
 1 はじめに
 2 音楽はいかにして創造されるのか
 (1)音楽の表象とは
 (2)音楽表象と音楽の創造
 (3)音楽創造の力動的側面
 (4)自我の統制の観点から
 (5)再創造
 3 音楽による自己治癒
 (1)音楽療法症例より
 (2)日常の音楽体験
 4 霊的体験
 (1)至高体験
 (2)霊的精神力動論
 (3)器質力動説的観点からみた音楽体験

第6章 まとめにかえて

参考文献

あとがき

索引

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