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実学としての理学療法概観
筆頭著者 奈良 勲 (編)
文光堂
電子版ISBN
電子版発売日 2021年12月27日
ページ数 452
判型 B5
印刷版ISBN 978-4-8306-4528-0
印刷版発行年月 2015年11月
書籍・雑誌概要
基本知識だけでなく臨床現場での実践例も記載することで,より具体的な全体像を提供する.疾患別・病期別に,理学療法の基本と実際について症例を掲げて解説.初学者にもわかりやすく,現役の理学療法士にも役立つ本を目指した.日本の理学療法のパイオニア的存在である編集主幹の,集大成となる一冊.
目次
I.理学療法の臨床,教育,研究の現状と展望
1 理学療法の臨床(法的枠組みと業務)
序 説
1.臨床医学としての理学療法
2.理学療法の捉え方,その定義
3.理学療法士の業務
4.理学療法士と倫理
5.職域の拡大
結 語
2 理学療法士にとっての哲学・倫理
序 説
1.哲学を学ぶ意味
2.哲学が扱う課題
3.理学療法士にかかわる職業倫理と研究倫理
結 語
3 理学療法学教育の概観─人類の文明化の基盤となる教育哲学的観点から
序 説
1.教育(学)とは
2.人類の文明化の変遷と教育への影響
3.教育における「知・情・体・徳」への対応
4.理学療法学教育の夜明けと変遷
5.理学療法学教育論
6.教育方法論
7.教育心理学
8.教育評価学
9.臨床実習教育
10.学生へのメッセージ
結 語
4 理学療法学における基礎的学問(解剖学・生理学・運動学)
─統合的な理解のための教育方法論を含む
序 説
1.対象動作
2.生理学
3.解剖学と運動学
結 語
5 理学療法研究
序 説
1.理学療法研究
2.研究にかかわる教育
3.研究の実際
4.統 計
5.研究成果の公表
結 語
II.理学療法学専門教育科目の概要─意義と基本的な方法論
1 理学療法評価学
序 説
1.理学療法評価と国際生活機能分類
2.医師の診断と理学療法士の評価
3.理学療法評価過程の実際
4.ICFに基づいた症例報告
5.理学療法評価学で習得すること
結 語
2 運動療法学
序 説
1.運動療法とICFモデル
2.運動学の基礎
3.運動療法効果の基礎
4.筋と運動療法
5.関節可動域と運動療法
6.運動療法としての早期離床
7.バランス
8.疼痛と運動療法
結 語
3 物理療法学
序 説
1.歴史と概要
2.物理療法のメカニズムと効果
3.各種物理療法の禁忌事項と臨床応用
結 語
4 日常生活活動学
序 説
1.ADLについての基本的知識
2.ADLの評価法
3.ICIDHとICFの基本理念と特徴
4.ADLとQOL
5.ADLと動作分析
6.ADL改善の基本的な方法
7.ADLで活動性を高める
8.「できるADL」と「しているADL」,「するADL」について
9.15回授業のオムニバスモデル
結 語
5 福祉用具学(自助具・日常生活用具・補装具)
序 説
1. 国際生活機能分類(ICF)の概念において,福祉用具はどのような役割を果たすのか
2. 福祉用具に関する法制度とは,どのように定義され,どのような役割があるのか
3. 自助具の使用目的,ADLの各動作に使用される代表的な自助具・日常生活用具とは
4. 義肢の分類(種類),基本構造,下肢切断者のリハビリテーション過程,基本的理学療法とは
5. 装具の使用目的,分類(種類),基本構造とは
6. 歩行補助杖の使用目的,分類(種類)とは
7. 歩行器・歩行車の使用目的,分類(種類)とは
8. 車いすの使用目的,種類,構造とは
9. 新しいコンセプトから考えられた医療・福祉ロボット
10. バリアフリーデザイン,ユニバーサルデザインから捉えた福祉用具
結 語
6 地域理学療法学
序 説
1.地域理学療法の概要
2.地域理学療法の実際
3.生活環境へのかかわり
4.求められるマネジメント能力
5.後退する機能への理学療法
6.軽度者への理学療法士のかかわり
結 語
III.疾患別の理学療法の基本と実際
1 運動器疾患の理学療法
序 説
1.運動器疾患はどう分類されるのか
2.症例紹介
結 語
2 中枢神経疾患の理学療法
序 説
1. 成人中枢神経疾患はどう分類されるか
2. 代表的な中枢神経疾患である脳卒中で起こる機能低下とその基本的な評価
3. 代表的な中枢神経疾患である脳卒中で起こる能力低下とその基本的な評価
4. 代表的な中枢神経疾患である脳卒中のプログラムの概要
5. 代表的な中枢神経疾患である脳卒中の理学療法の実際
6.小児の中枢神経疾患
結 語
3 心疾患の理学療法
序 説
1. 心疾患はどう分類されるか─理学療法を実践するうえでの分類
2.基本的な評価
3.プログラムの実際
結 語
4 呼吸器疾患の理学療法
1. 呼吸器疾患はどう分類されるか─ 理学療法を実践するうえでの分類
2.基本的な評価
3. プログラムの実際─代表的なプログラムの例を掲げて
5 メタボリックシンドロームの理学療法
序 説
1. メタボリックシンドロームはどう分類されるか
2. メタボリックシンドロームの病態生理と疫学
3.基本的な評価
4.プログラムの実際
結 語
6 スポーツ理学療法
序 説
1. スポーツ関連疾患はどう分類されるか─理学療法を実践するうえでの分類
2. 基本的な疾患の評価と理学療法プログラムの実際
3.スポーツ傷害の予防
結 語
7 悪性腫瘍の理学療法
序 説
1.悪性腫瘍とは
2.悪性腫瘍の理学療法の考え方
3.悪性腫瘍に対する理学療法評価
4.プログラムの実際
5.症例の供覧
結 語
8 精神疾患の理学療法
序 説
1.精神疾患はどのように分類されるか
2.基本的な理学療法評価
3.プログラムの実際
結 語
9 動物の理学療法とリハビリテーション
はじめに
1.歴史と現状
2.資 格
3.教 育
4.代表的な理学療法の実施例
5.展 望
おわりに
IV.各病期における理学療法の基本と実際
1 集中治療室における理学療法
序 説
1.基本的な評価
2.プログラムの実際
結 語
2 急性期の理学療法
序 説
1.急性期とは
2.廃用症候群
3.急性期における理学療法
4.急性期理学療法の実際
5. 急性期医療チームにおける理学療法士の役割
結 語
3 回復期の理学療法
序 説
1.歴史と概要
2.基本的な評価
3.プログラムの実際
結 語
4 介護老人保健施設における理学療法
序 説
1.歴史と概観
2.介護老人保健施設の概観
3.理学療法の概観
4.多職種協働
5.在宅復帰に向けて
6.在宅生活支援サービス
7. 介護老人保健施設における理学療法の実際
結 語
5 特別養護老人ホームにおける理学療法
序 説
1.高齢者ケアの歴史的変遷
2.特養におけるケアの実際
3.特養における理学療法士の役割と概念
4.これからの施設ケアを考える(北欧ケアを手がかりに)
結 語
6 通所施設における理学療法
序 説
1.理学療法士の起業と社会背景
2.地域包括ケアシステムの構築と在宅ケア
3.通所ケアでの理学療法士の活動の実際
4.今後,地域包括ケアシステム構築においてますます重要性を増すリハビリテーションマネジメント
結語─理学療法士に求められる地域へのフィールドの広がりと今後の可能性
V.理学療法の発展を図る─社会的な存在として
1 理学療法の発展を図る─日本理学療法士協会の立場から
はじめに
1.公益社団法人日本理学療法士協会とは
2.理学療法の社会的立場と役割
3.理学療法の活動内容の実際
4.実学としての理学療法
おわりに
2 理学療法の発展を図る─社会と政治
はじめに
1.法律137号と課題
2.社会保障制度の動向と理学療法士の課題
3.課題解決としての政治
おわりに
3 理学療法の発展を図る─ 行政の立場から
はじめに
1.市町村行政職員の役割
2.市町村行政で働く理学療法士の役割
3.歴史的変遷
4.業務内容
5. 地域包括ケアの仕組みづくりに向けた市町村理学療法士の課題
6. まちづくりと市町村理学療法士
おわりに
4 世界の理学療法情勢
1.日本と世界の理学療法の相違点
おわりに
索 引